毎朝、髪をセットするときにワックスを使っているという男性は、きっととても多いですよね。きちんと髪を整えていることは、社会人の身だしなみのひとつですから、それも当然です。
でも、ワックスを使っているとハゲるという、世にも恐ろしい噂を聞いたことがありませんか?これって、本当なのでしょうか?
今回は、そんな噂を検証すべく、ワックスが髪にどう影響するのか、ハゲないままワックスを使っていく方法はないのか等、気になるところを掘り下げて考えてみたいと思います。
毎日ワックスを使っているという人も、ハゲるのが怖くて使うのをやめてしまったという人も、ぜひご参考にしてください!
ヘアワックスの何がいけないの?ハゲると言われている理由とは?
ヘアワックスが髪や頭皮に良くないというのは、本当なのでしょうか?まず最初に、ヘアワックスのどんな点がハゲにつながると言われているのか、その理由から考えていきましょう。
髪は何からできている?
私たちの髪一本一本は、何からできているかご存じですか?
髪は3つの構造に分かれており、そのほとんどがタンパク質からできています。髪を構成するもののうち、実に80%以上がケラチンタンパク等のタンパク質の仲間なのです。
したがって、髪のタンパク質を良い状態に保つことが、髪の美しさや健康には重要なのです。
ワックスに含まれる界面活性剤の影響
ヘアワックスには、ワックス状のテクスチャーを保つため、また、髪を柔らかくしてセットしやすくするために、界面活性剤が含まれています。
中でも、髪や頭皮にとって良くない影響があると言われているのが、これらの界面活性剤です。
- 石油系界面活性剤
- カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)
石油系界面活性剤は刺激が強く、市販の安価なシャンプー剤などにも多く含まれているため、ワックスも合わせて使うとなると、頭皮や髪にかなり大きな影響を与えると考えられます。
頭皮にかゆみや乾燥を感じている人は、これら界面活性剤によるものである可能性もあります。このように頭皮環境が悪くなれば、当然抜け毛や薄毛につながります。
界面活性剤が髪のタンパク質を壊す!?
また、特にカチオン界面活性剤には、髪のタンパク質を壊してしまう作用が強いと言われています。
髪のタンパク質が変性してしまえば、髪が細くなるなど、ゆくゆくは薄毛にもつながっていきます。
ワックスは毛穴が汚れやすい
また、界面活性剤以外にも、ヘアワックスがハゲると言われている理由があります。それは、ヘアワックスには油分が多く含まれており、それが頭皮の毛穴につまってしまいやすいことです。
毛穴の汚れは、薄毛の大きな要因のひとつですから、ワックスを日常的に使い続ければ徐々に毛穴がつまっていき、いつの間にか抜け毛が増えていたということにもなりかねないのです。
さらに、ワックスを使っていると、それを落とし切ろうとするためシャンプーを入念にしがちです。一度では落とせていないような気がして、2度洗いする男性も少なくないのではないでしょうか。
しかし、過度なシャンプーは、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。その結果、頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌を招き、薄毛につながっていくのです。これも、ワックスのせいでハゲると言われている原因のひとつなんです。
ワックス自体の影響だけじゃなく、洗いすぎになりやすいってのも「ワックスを使うとハゲる説」の一因になってるみたいだな。使うのがちょっと怖くなっちまったぜ…。
ハゲないためにはココに注意!髪に負担をかけないワックスの使い方
実際のところ、ハゲには遺伝や食事などの影響も大きいので、ワックスのせいだけでハゲるとは言い難いものがあります。しかし、少しでも髪や頭皮に負担をかけないワックスの使い方をすることは、薄毛予防において意味があります。
そこで、ワックスを使うのをやめられない人のために、適切なワックスの使い方をご紹介します。
使用量は控えめにしよう!
ワックスを使いつつもハゲるリスクを減らすためには、まず使用量を少なめにすることを心がけましょう。
思い通りにスタイリングしようとして重ねづけをしたり、午後や夕方になってセットし直すためにまたワックスを付け直したりする方もいらっしゃるかと思いますが、これはさらなるダメージの元です。
ワックスを手にとったらそのまま髪に付けず、手のひらをこすり合わせて薄くのばしてから髪につけるようにすると、つけ過ぎを防げます。
髪の先端を中心につけよう!
さらに、ワックスができるだけ頭皮につかないよう、髪の先端を中心につけていくようにするのも大切なポイントです。
頭皮に直接ワックスが触れなければ、頭皮の毛穴を汚すことは回避しやすくなります。髪の根元から付けた方がスタイリング力は上がりますが、薄毛予防のためにも、先端だけにつけてナチュラルな仕上がりにしてみてはいかがでしょうか。
ワックスを落としてから寝よう!
非常に重要なポイントとして、ワックスを使った日は必ずシャンプーで落としてから寝ることが挙げられます。
当然ですが、ワックスが髪や頭皮に付着している時間が長くなればなるほど、その影響は強まります。帰宅したら、できるだけ早くワックスを落として、髪や頭皮を休ませてあげましょう。
残業や飲み会などで疲れて帰って、シャワーを浴びる気力もないなんて日もあるでしょうが、頑張ってワックスだけでも落としましょう。
髪型を変えてみるのもアリ
頭皮や髪に負担の少ないワックスの使い方をお話してきましたが、使わないに越したことはありません。ですから、ワックスを使わなくてもいいような髪型に変えるというのも、良い方法です。
スタイリングをしっかりキープさせるために、ワックスを髪の根元から付ける人も多いよな。でも、頭皮につかないようにしないと、ハゲのリスクが上がってしまうから要注意だ!
髪や頭皮にやさしいワックスを選ぼう!おすすめ商品をご紹介!
ワックスが薄毛の原因になり得ることや、使わないに越したことはないことをお伝えしましたが、それでも、どうしてもワックスを使わざるを得ないという人もいることでしょう。そんな方は、できるだけ髪や頭皮にやさしい成分のワックスを選びましょう!
安価なものは避ける
あなたは、ヘアワックスをどこで購入しますか?近所のドラッグストアという人も多いのではないでしょうか。ドラッグストアでは安価なワックスが手軽に買えますから、それも当然ですよね。
しかし、髪や頭皮に悪い影響を及ぼす石油系界面活性剤は原料が安価なので、安いワックスには多く含まれているんです。
したがって、ドラッグストアなどで500円程度で売られているワックスは、髪や頭皮への負担が大きいと考えて良いでしょう。ドラッグストアが悪いわけではありませんが、1,000円程度以上の安すぎないワックスを選ぶと、比較的やさしい成分のものを選びやすくなります。
以下に、比較的マイルドな成分でできている、具体的なヘアワックスをご紹介します。
スカルプD ワックス ストロングホールド
頭皮ケアを主眼としたシャンプーや整髪料で有名なスカルプDシリーズには、ワックスも出ています。
- 石油系界面活性剤フリー
- ノンシリコン
- パラベンフリー
- 成分の90%以上が天然由来成分
このように、かなり髪や頭皮にやさしいワックスになっています。画像はハードタイプですが、ソフトタイプもあります。
通常価格は60g入りで2,000円程度と少々値が張りますが、公式オンラインストアから定期購入すると割引があります。
MEUVLE(ミューヴル) ドライハードワックス
こちらも、石油系界面活性剤が入っていないヘアワックスです。ドライタイプなので、あまりツヤを出したくない人にもオススメです。このドライタイプ以外にも、希望の質感やセット力に応じて、全9種類の中からお好きなタイプを選べます。
ネット通販やバラエティショップなどで簡単に入手でき、80g入りが1,400円程度となっています。
ザ・プロダクト ヘアワックス
このワックスは、なんとたった5つの成分のみでできているんです。
- アロエベラ
- 自然由来のビタミンE
- 野生のビーズワックス(ミツロウ)
- シアバター
- タンジェリンエッセンシャルオイル
これらが全原材料であり、すべて天然由来のオーガニック成分です。もちろん、界面活性剤フリーです。
42gで2,000円程度なので、これまでご紹介したものの中ではいちばん割高ですし、キープ力はそれほど高くないのですが、薄毛対策としてはかなり有効なヘアワックスと言えます。通販などで購入可能です。
髪型や希望のスタイリングに合わせて、いろんな種類から選べるのもうれしいぜ!
ヘアワックスはきちんと落とそう!洗い残しのないシャンプー法とは
すでにお伝えしたように、ヘアワックスを使ったら、寝る前にきちんと落とすことが大切です。最後に、ヘアワックスの正しい落とし方についてお話します。
基本の洗い方
ヘアワックスをきちんと落とし、かつ、洗い過ぎて頭皮を乾燥させてしまわないようにするには、以下の点を心がけましょう。
- シャンプー前に櫛やブラシで髪をよく梳かしておく
- 髪をお湯で洗い流してからシャンプー剤をつけて洗う
- 頭皮を指の腹でマッサージするように洗う
シャンプーを髪に付けたら、毛穴に残ったワックス成分を押し出すように、頭皮をマッサージしながら洗ってください。
落としにくいときは事前にトリートメントを!
ヘアワックスが髪に良くないことが分かっていても、どうしてもハードにスタイリングしたい日や、多めに使いたいタイミングもありますよね。そんな日こそしっかり落とさなければなりませんが、普通に洗うだけでは落ちにくいものですよね。
そこで、洗い過ぎなくてもきちんとワックスを落とすためのコツをご紹介します。
1. 乾いた状態でリンスをたっぷりつけて、髪になじませる。
2. その状態で、細かいクシでとかすと洗い落ちがよくなります。
※油分が少ないよりも多いもの方が洗い落ちが良いです。
このように、髪を濡らす前にコンディショナーやトリートメントを付けて馴染ませると、ワックスの油分を効率的に落とすことができます。油は油によって落とすという、女性のメイク落としと同じ原理ですね。
なじませたトリートメントはいったん洗い流してから、普通にシャンプーをしてください。
※※シャンプー方法が気になる方はこちらの記事がおすすめです。
先にコンディショナーで落としてからシャンプーするのは、画期的な方法だな!落としにくいワックスを使った日に試してみてくれ!
使い方や落とし方に気をつければ、ヘアワックスと髪の両立も可能!
男性にとって身だしなみの必需品とも言える、ヘアワックス。好印象にするために使っているのに、それがハゲる原因にもなるなんて困ってしまいますよね。
これはただの噂ではなく、ヘアワックスに含まれる界面活性剤や、ワックスの汚れが頭皮の毛穴に詰まってしまうことにより、髪や頭皮に負担をかけてしまうことは確かです。
しかし、やさしい成分のワックスを使うことや、使い方や洗い方のコツをつかむことで、ワックスとフサフサヘアーの両立もできないわけではありません。適切な使い方で、ワックスとうまくお付き合いをしていきましょう!
ハゲないまま、ワックスでイケてる髪型をキープしようぜ!