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髪に関するコラム記事

あなたの「人毛かつら」はインド製?気になるカツラ事情とは

あなたの「人毛かつら」はインド製?気になるカツラ事情とは
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かつらにも色々な種類がありますが、その素材は天然物か合成繊維かによって値段が大幅に違い、天然物はやはり高いです。

ところで、この天然物のかつらってなんでしょうか。実は人毛なんですよね。人毛って、誰の髪だよ!って気になりません?

もしかしたら、手元にあるかつらはインド人の髪かもしれません。というのも、インドは世界一の人毛・かつら輸出国なんです。今回はインドの知られざるかつら事情をお届けします!

世界のかつらはインドが担っている?輸出量は40%超!

世界一のかつら輸出量って、一体どれだけのシェアがあるんでしょうか。The Observatory of Economic Complexityが提供する統計から、ちょっぴりデータを覗いてみましょう。

輸出量1位はインド・2位は中国

まず輸出量のデータを見てみましょう。

国別かつら輸出量(2012年)

順位 国名 輸出率 輸出額
インド 47% 2億7500万ドル
中国 26% 1億5300万ドル
イタリア 5% 2880万ドル
日本 4% 2370万ドル
インドネシア 3% 1600万ドル

何とインドは約47%もの輸出量を占めている世界一の人毛かつら輸出国なんですね!しかも、2位の中国から20%も差をつけています。

3位以下に至っては、10%以下なので、インドのかつらの輸出量が、いかに多いかが伺われますね。

インドは輸出専門で輸入はしない

ちなみに、人毛のかつらを輸入している国は、どこが多いんでしょうか。

国別かつら輸入量(2012年)

順位 国名 輸入率
中国 41%
アメリカ 11%
香港 7%
イギリス 6%
イタリア 4%

なんと輸入率の1位は中国なんです。輸出部門の2位が中国なのに。

インドは人毛かつら輸入国の上位5カ国にかすりもしません。それどころか、2位以下は中国を大きく引き離していきなり11%のアメリカになっちゃってます。

ハリウッドがあるアメリカを抜いて、何故か輸出2位の中国が40%超えの輸入量とは謎です。

この数値からも、いかにインドが供給専門なのかということがわかりますね。

ラジ・ヘア・インターナショナル

・(インド)は有数のかつら輸出企業。2012年売上は2億5,000万ルピー超(約3,779,250ドル)

インドにあるラジ・ヘアー・インターナショナルという企業は、インドのかつら輸出を支える有数の企業の一つです。

この会社の2012年の売上はインドの通過で、2億5,000万ルピーを超えていました。ドルに換算すると約380万ドルです。

2012年のインドの輸出量の割合でいうと、インド全体が2億7500万ドルですから、ラジ・ヘアー・インターナショナルの売上はたかだがインド全体の1.3%ほどでしかありません。

ですが、ラジ・ヘアー・インターナショナルはインドのかつら輸出を支える企業として有名なのですから、それだけ競合企業が多く、インドはかつらビジネスが一般的なのだと言えますね。

ムムッインドが輸出量世界一なのはわかるが、中国が輸出量世界2位で輸入量は世界1位ってのは何か、変だな!面白い!

なぜ世界一?インドの輸出量が多いわけ

インドが50%近い輸出量を誇るのはわかりましたが、一体何でこんなに人毛かつらの輸出量が多いんでしょうか。原料となる人口自体が多いと言っても、インドの人口は世界2位ですし、世界3位に人口が多いアメリカは人毛かつらの輸出量の5位にすら入りません。

インドが世界一である秘密に、迫ってみましょう!

インドのヒンドゥー教徒は剃髪が馴染み深い

インド人の80%は、ヒンドゥー教を信仰しています。

ヒンドゥー教では、頭は神の宿るところであり聖なるものとして、通常は人の頭に触れることは許されないものとされています。

そのためか、ヒンドゥー教徒、特に南インドの方は、服従の意を示すものとして、剃髪して神に髪を捧げることがよくあります。

このような髪を神に捧げる風習が根付いているために、ヒンドゥー教徒にとって、剃髪は馴染みの深いものです。

このため、かつら用に髪を売るために剃るのもまた、身近に感じられるのでしょう。

子供には「ムンダン」という初剃髪の儀式がある

インドに根付く風習で、「ムンダン」というものがあります。

これは、子どもが生まれると1~3歳の間に、幸せを招き、悪い「業」を落とすために行われるものです。具体的には何をするのかというと、子どもの頭を剃髪します。

まだ生えて間もないうっすい赤ちゃんの髪を、男女の別なくツルツルにするわけです。

こんな形でも、インドでは剃髪が馴染み深いんですね。

傷んでない上質な髪が手に入りやすい!

インドでは、未だにシャンプーや合成ヘアトニックなどを使う風習が根付いていません。このため、余計な添加物で髪や頭皮が傷みにくく、比較的美しい髪の毛の方が多いといいます。

しかも、ツヤツヤヘアを保てているのは、女性は日常的に天然のココナッツオイルで頭皮をマッサージする習慣があるのだとか。

原料となる人毛が上質ならかつらに加工する際にも、上質なかつらを作りやすいため、輸出でもインド製の人毛かつらがバカ売れになるってわけですね。

インドは髪の長い女性が多い

インドの女性は、髪が長い方が多いです。男性も髪を伸ばす方が多いです。

女性の中ではむしろ、ショートカットは異質な目で見られるほど、長い髪が当たり前なのだとか。インドの女性の間では、髪が短いのは全くもっておしゃれじゃない、変!という感覚なので、短い髪の女性を探す方が難しいようです。

このため、いざかつら用に売るとなると、上質なツヤツヤのロングヘアが手に入りやすいということなんですね。

もちろん、手に入る人毛は長ければ長いほど、加工がしやすいですから、加工のしやすい原料が手に入りやすい環境というのは、インドがかつら輸出量世界一になるのも頷ける話です。

なるほど、インドじゃ髪が長いのも普通だし、髪を剃るのも普通なんだな。

子供の頃から剃る習慣があるなんて、そんな国なら髪の薄さも気にならな…いや、なるだろ!

寺がかつらビジネス!?世界一を支える剃髪システムとは?

さて、インド人にとって剃髪は馴染み深いものと先に触れましたが、実は俗世とは無縁なイメージのあるありがたいお寺が、剃髪とかつらビジネスを目一杯力強~く後押ししているという側面があります。

えっどういうこと?って思いますよね。まあ、ちょっと読んでみてください。

600人もの床屋が常駐する寺

インドには、とっても不思議な寺があります。

それは、聖地ティルマラ。この聖地にあるヴェンカテェシュワラ寺の敷地内には、なんと約600人の床屋が常駐しています。

一体、何のために?

もちろん、剃髪するためです。しかも、寺にいる修行僧の頭ではなく、毎日訪れる参拝者の頭を剃髪します。

年間1000万を超え、世界で一番参拝者の多いこの聖地では、毎日数万に及ぶ参拝者たちが、床屋で剃髪を行い、その髪を寺に納めているのです。

もちろん参拝者全員が剃髪する訳ではありませんが、かなりの髪が奉納されることでしょう。

借金を抱えたインドの神様「バラジー」

聖地ティルマラが祀る神様は、バラジー様といいます。

この神様は実は、結婚式を挙げるのに多大な借金をしたのだそうです。しかも、その借金が未だに残っているために、参拝者はバラジー様に髪の毛を捧げて、借金返済の助けとなるようにした、という言い伝えがあります。

そんなわけで、たくさんの参拝者が毎日、髪の毛を捧げているのです。

ちなみに、神様の借金のために剃髪!?と思う方もいらっしゃるでしょうが、バラジー様のご利益はインド最強と言っても良いくらいで、あらゆる罪を祓い、富をもたらすと言われています。

剃髪してでも髪を捧げ、参拝してしまう気持ちが判るってものです…か?

毎年500t以上の髪をオークションで売りさばく!

ティルマラでは毎日2万超の参拝者が捧げられている訳ですが、年間に換算すると、実に500t以上もの髪の毛が奉納されています。

この髪の毛、奉納された後は一体どうなるんだ!?という話ですが、この髪がインドのかつらビジネスを支える一助になっています。

なんと、ティルマラで奉納された髪は、ヴェンカテェシュワラ寺がまとめてオークションに出し、売りさばいているというのです!

なんてこった、寺がかつらビジネスをしていたなんて!

参拝者によって捧げられた髪の毛は、名実共に、ティルマラの神、バラジー様のためにきちんと換金されていたんですね…。

かつらビジネスはもちろん寺だけじゃない

人毛を売り、かつらビジネスを支えているのは、もちろんこのティルマラの剃髪だけではありません。

インドでは未だ貧しい家庭が多く、悪徳のかつら業者が貧しい村に行って二束三文で髪の買い取りをしていることも多いと言います。

ただ、やはり年間500tを超える髪の毛というのは得難い量なので、ティルマラがインドのかつら輸出量世界一を下支えする存在であることは、間違いない事実でしょう。

WOW!寺が参拝者の髪を売りさばいてるなんて、とんでもないな!

それが年間500tを超えるってんだからクレイジーな話だぜ!

剃髪の国インドの髪は上質で大量だから世界一だった

いかがでしたか?

インドは聖地ティルマラで髪の毛を集めていたり、元々剃髪が馴染み深いものであったりと、宗教的にも国柄的にも、人毛を売るのが一般的なビジネスのようです。

実は、日本人の髪の毛は直毛が多く丸いですが、インド人の髪はゆるいウェーブが多く少し楕円形なので、日本人にはあまりそぐわず、日本のかつら輸入のほとんどは中国に頼っているそうです。

しかし、シャンプーなどで痛みが少なく、上質と噂のインド人の人毛かつら。ツヤッツヤのインドかつらを、一度試してみても悪くないかもしれませんよ?

※※カツラについて詳しく知りたい方はコチラ

なるほど!人毛カツラの事情が分かったんだぜ!

インド人の髪は上質なんだな!

日本じゃそんなに手に入らないらしいが、一度インド人かつらを試してみるのもいんじゃないか?

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