世の中はありとあらゆる種類の音楽であふれていますが、街中でふと耳にした曲が頭を離れないことは、誰にでもありますよね。
もしも、歌詞に「髪の毛」「ハゲ」というような言葉が入っている曲が、ある時ふと聞こえてきたとしたら、ここをご覧の方々はきっと何らかの反応をしてしまうのではないでしょうか。
「そんな曲あるの?」とお思いの方もいるかと思いますが、通称「ハゲの歌」と呼ばれる曲がかつて世間を賑わしたことがあったんです。
今回は、この曲とそれにまつわる様々なエピソードをご紹介します。薄毛にお悩みの方もどうか怒らずお読みいただき、できれば面白がっていただけたらうれしいです。
「ハゲの歌」ってどんな曲なの!?気になる人は動画をチェック!
「ハゲの歌」って、なんだか身もふたもない通称ですが、これは一体どんな曲なんでしょうか?興味があるような、知るのが怖いような…。そんな複雑な気持ちを抱えつつも、まずはちょっと覗いてみましょう。
原曲はバッハ作曲!
「ハゲの歌」は通称であり、正式名称は「小フーガハゲ短調」といいます。「ブリーフ&トランクス」という日本の音楽ユニットにより、1999年にアルバム収録曲として発表されました。
そのおふざけ心あふれるタイトルからも推測できるように、ドイツの偉大なる作曲家バッハによる「小フーガト短調」というオルガン曲がベースになっています。
バッハの小フーガト短調のメロディーに日本語で歌詞をつけた、いわゆる替え歌の一種なんですね。
ちなみに、このバッハの小フーガは、「ハゲの歌」以外にも日本のいろんなアーティストからリミックスされたり、作品のヒントとされたりしています。きっと、創作意欲をくすぐる曲なんですね。まだ原曲をご存じない方は、「ハゲの歌」の前にこちらから聴いておくと面白いかもしれません。
聴いてみよう!
それでは、「小フーガハゲ短調」を、実際に聴いてみましょう!
いかがでしたか?笑えませんか?歌詞だけでなく、映像もかなりふざけてますね。この曲には一応歌詞カードはついているものの、記号で埋め尽くされており、正確な歌詞は発表されていません。
しかし、まあ聞き取りづらい歌い方ではないし、ハゲを面白おかしく歌った曲だということは誰にでも分かりますよね。
それにしても、歌詞はとびきりアホらしいのに、原曲が短調なだけに、ハゲの哀しみや可笑しさが伝わってきて、個人的には良い曲なのではないかとさえ思ってしまいますが、この曲を作った人がどんな人か、興味がわきませんか?次の章でじっくりご紹介します!
それにしても、バッハの髪の毛はすごいな!でもこれ、カツラなんだぜ!豆知識な!
一体誰がこんな曲作ったの!?ブリーフ&トランクスとは何者!?
「小フーガハゲ短調」を発表した「ブリーフ&トランクス」って、ある年代の方にとってはかなり人気がありました。その名を聞いて「懐かしい!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
子どもの頃「ハゲの歌」で笑った方のためにも、その名を初めて聞いたという方のためにも、ここで改めて彼らについてご紹介しておきます。
ブリーフ&トランクスとは
「ブリーフ&トランクス」は、静岡出身の伊藤多賀之氏と細根誠氏の二人から成る音楽ユニットです。
ちなみに「小フーガハゲ短調」は、結成前の中学時代、伊藤氏が授業中に思いついたんだそうです。
ブリーフ&トランクスの略歴
1995年に伊藤氏が「小フーガハゲ短調」などのデモテープをレコード会社に送り、いくつかの会社から声がかかったため上京します。当時、ふたりは同じ部屋に住んでおり、ライブ活動をしながら苦楽を共にしたようです。
そんな中、1998年5月、シングル「さなだ虫」でメジャーデビューを果たします。このタイトルも、ちょっと面白いですよね。その後、ラジオで「さなだ虫」が流れたことをきっかけに人気が出はじめ、次々とシングルやアルバムを発表していきます。
というわけで、元々高校の同級生だったお二人が、大人になった現在もデュオとして音楽活動を続けているんですね。でも、ずっと順調に続けてこられたわけではなかったようです。
解散から再結成へ!
順調な活動に見えたブリーフ&トランクスですが、メジャーデビューから2年後の2000年に解散します。主な解散理由は、伊藤氏が難病にかかったこととされていますが、他にも実に多くの理由があったようです。
伊藤氏は、闘病生活を送りながらもインディーズとして音楽活動も続け、一方、細根氏はいったん音楽から離れて生花店を営むなど、ふたりは別々の道を歩みます。
最新作が試聴できます
再メジャーデビュー決定前の2015年3月に、最新アルバムがリリースされています。その名も「ブリトラ道中膝栗毛」。
このアルバムのダイジェスト動画が、公式サイトやYouTubeで観られます。
このアルバムにも「下痢気味」など、世の男性の共感を得られそうな面白い曲がたくさん入ってます!
「ハゲの歌」で彼らを知ることになった人が多いかと思いますし、コミックソングを歌う人たちというイメージが強いですが、ちゃんと聴くとけっこう切ない曲もあったりします。ブリーフ&トランクスは、まだまだ進化中なんですね!
人の心を揺さぶる「ハゲの歌」!悲喜こもごもエピソードを紹介!
さて、通称「ハゲの歌」の作者のことを知ったところで、お話を「小フーガハゲ短調」に戻しましょう。
この曲を聴いた方ひとり一人の胸に、様々な思いが浮かんでは消えてまた浮かんだことでしょう。そう、「小フーガハゲ短調」は、聴いた人の属性や性格によって、心のいろんな部分を刺激し得る曲なのです。
ここからは、この曲によって巻き起こった悲喜こもごものエピソードをご紹介します。
児童土下座事件
まずはニュースでも報道された、こちらの事件から。
事の発端は、某小学校でこの曲が校内放送で流れた事に始まります。
男性教諭がこの曲を問題視し、曲を放送させた生徒と曲を聞いて笑った生徒27人に、自分の前で土下座をさせてしまったのです。
発覚後、校長先生は不適切な対応だったと認め、男性教諭とともに生徒とその保護者に謝罪しました。
保護者の一部からは「男性教諭の髪が薄いからカッとなったのでは?」と指摘されたという。
先生の気持ちも分かります。しかし、土下座強要はいけません。せめて、先生の髪が薄くなかったら…まだ指導と捉えてもらいやすかったかもしれませんが、いかんせん先生も薄毛だったとなると、それはやはり「個人的感情の爆発」色が強まってしまうではないですか。
先生は「ハゲの歌」に怒る生き物
上記の事件の他にも、「遠足のバスでこの曲を流したら、先生が怒った」「学校で歌ってたら、先生に怒られた」というようなエピソードが、ネットのあちこちで見つかりました。
先生は基本的に真面目な人が多いのでしょうから、自分がハゲていようがいまいが、人の身体的特徴を笑うような歌詞は、聞き捨てならないというのも大いにあるのでしょうね。
そして、子どもは大人が眉をひそめるようなものが大好き!ときています。薄毛の先生をからかって喜ぶのは大変子どもっぽいですが、これはカッとなった大人側の負けなんじゃないでしょうか。
え?「それはハゲてない人の意見だ!ハゲの気持ちも考えろ!」ですって?確かにそうかもしれません。でも、この曲を聴いても怒らないハゲもいるんです。
孫氏の余裕ある対応
ハゲ以前に、おそらく無断で自らの顔を使用されているわけですが、そのことに抗議するでもなく、薄毛代表にされていることに怒るでもなく、「夢に出ます」というオトナな対応はさすが孫氏です。
孫氏の場合、髪はなくても金があるから余裕が持てるんだとも考えられますが、こうまでいかなくとも、「小フーガハゲ短調」を聴いたハゲの人が怒らずに笑い飛ばしていれば、周囲の人々はそのユーモアや余裕をきっと評価してくれます。
薄毛改善の努力はもちろん大切ですが、孫氏のような心の余裕を持つこともまた、大切なのかもしれませんね。
孫正義は、他にも自分の薄毛を逆手に取った発言が多いんだぜ!読んでると勇気づけられるから、薄毛仲間にはオススメだ!
あなたは「ハゲの歌」で笑えますか?心の余裕が笑いを産む!
知らなかった人にはある意味衝撃の「小フーガハゲ短調」、通称「ハゲの歌」についてご紹介してきましたが、怒ってる方もいらっしゃるでしょうか…。不快なお気持ちにさせてしまったなら、申し訳なく思います。
でも、ちょっとだけムッとしながらも、どこか可笑しく感じられたり、思わず吹き出してしまったりした薄毛の方々は、きっとコンプレックスから脱しつつあって、人格的に余裕が出てきているのではないでしょうか。
自らのコンプレックスを笑いに替えられる人は、魅力的です。あなたも「小フーガハゲ短調」を笑い飛ばしてみませんか?
クッソ!怒ったら心が小さい男と認定されるぞ!
これは私みたいな男を試す歌だな!トンデモない歌なんだぜ。
・・私はイラッとしたけどな!
たしかに夢に出てきそうだ・・・・悪夢でな(笑)