高い健康効果が評判のごぼう茶を、あなたはご存知ですか?
ごぼうを焙煎したごぼう茶には、悪玉コレステロールを分解したり若返り効果があったりと、男女を問わず良い効果があるんです。
そんなごぼう茶ですが、実は抜け毛の予防にも効果がある、ってご存知でしたでしょうか。しかも、抜け毛の予防だけでなく、なんと発毛支援までしてくれちゃいます!
今回はこの2重の効果が得られる魅力的なごぼう茶について、その効果、メカニズムに迫ります。ごぼう茶の凄さをご覧ください!
ごぼうの「えぐみ」の正体はポリフェノールだった!
ごぼう茶の話の前に、まずその原材料であるごぼうの話をしますね。ごぼうを食べたときに、言いようのない渋みのような、苦味のような、えぐい味を感じたことはありませんか?
泥臭いアクと言ってもいいような「えぐみ」です。そのえぐみが、実はごぼうの育毛パワーの源なんです!えぐみの正体を探ってみましょう。
ごぼうの「えぐみ」はポリフェノール!
ごぼうを食べたときに感じる、言いようのない渋み、苦味といったえぐみの正体は、実はポリフェノールです。下記のグラフは、ごぼう茶のあじかんショップ調べによるごぼうのポリフェノール量を表したものです。
ごぼうに限らず、ポリフェノールは苦味、渋みを感じさせる成分の総称です。つまりアクの成分ですね。ごぼうの場合は、ほとんどが皮に含まれています。
これから紹介する育毛パワーを得るためには、皮のポリフェールを食べないといけないんですね。
ごぼうのポリフェノールは根と種で違う種類がある
ごぼうには、主に次の2種類のポリフェノールが含まれています。
- サポニン
- タンニン
これらは普段、私たちが食べている根っこに含まれているポリフェノールですが、ごぼうには、種にもポリフェノールが含まれています。
- クロロゲン酸
- アルクチイン
このように、ごぼうの根っこと種には、別々のポリフェノールが含まれています。
たくさんある!ポリフェノールの健康効果
ポリフェノールは育毛効果をはじめとして、様々な健康効果があります。
- コレステロールの抑制
- 炎症を抑える
- 止血する
- 血流促進
- 抗酸化作用
- 抗菌作用
これらの健康効果の中でも、抗酸化作用と血流効果が育毛環境に良い影響を与えてくれます。
すごいな!
ごぼうにはポリフェノールってヤツが含まれてるんだな!
食べた時のあのアクが、健康パワーの源だなんて驚きだぜ。
育毛だけじゃなく、止血やら抗酸化作用やら抗菌作用やら、とんでもないパワーばっかりでゴキゲンだな!
育毛の環境作りにごぼうのポリフェノールが効く!
ごぼうの健康効果の中でも、ポリフェノールの抗酸化作用と血流をスムーズにするという効果は、とても強力です。
一般的にはこの二つの作用が発毛と脱毛予防に良いとされますが、一体どのような仕組みで、働きかけるのでしょうか。
脱毛予防!ポリフェノールの抗酸化作用とは?
ポリフェノールに抗酸化作用がある、と言いますが抗酸化作用って具体的にはどんな効果なんでしょうか。
抗酸化作用とは、その字の通り体内で起こる「酸化作用」に抵抗する反応です。人間は生きている上で、どうしても体内で発生した活性酸素などの毒素を生み出してしまいます。
その毒素である活性酸素は、体内の細胞を攻撃して傷つけてしまいます。これを酸化作用と言います。酸化作用が起こるとその細胞は傷つき、肌や血管などの老化や、がんを引き起こしたりします。
この活性酸素によって引き起こされる障害は、頭皮にも当てはまります。活性酸素が原因で、頭皮の細胞、特に毛乳頭細が傷つき老化して、新たな健康な毛を作れなくなります。
そして、既にある健康な毛の毛乳頭細胞が傷ついた場合も、毛が頭皮に留まれなくなり、結果として脱毛してしまいます。抗酸化作用は、体内で作られる毒素である活性酸素を除去する作用です。
この抗酸化作用によって、毛乳頭細胞を守り、ひいては脱毛を予防することに繋がります。
アルクチインは毛乳頭細胞を活性酸素から保護できる!
ごぼうのポリフェノールには全て抗酸化作用がありますが、ごぼうの中でも、種のアルクチインについて興味深い実験が行われました。
Bae S, Lim K, Cha H, An IS, Lee J, Lee K, Lee G, Lee K, Jung H, Ahn K, An S.らはこう考えました。
酸化作用が毛乳頭細胞の老化と、それに伴う脱毛の原因になっているため、抗酸化作用のあるアルクチインで改善できるのではないか。
そして次のような実験結果が分かりました。
過酸化水素の影響を受けていない毛乳頭細胞の数を100%としています。アルクチインで処理しない細胞は、過酸化水素によって、正常な細胞の生存数を70%にまで減らされました。
一方、20μMのアルクチインで処理し、過酸化水素を与えた細胞については、生存数が90%とかなり改善しています。
つまり、100%ではないものの、アルクチインによって、毛乳頭細胞の老化や破壊、活性酸素の増加を防げたということですね。
この結果から、アルクチインには毛乳頭細胞を直接保護する機能と、脱毛を抑制し、その後の育毛を促す効果が示唆されました。
ごぼうの種に含まれるアルクチインですが、効果に期待が高まりますね!
ポリフェノールの血流効果で頭皮にも栄養を!
育毛のポイントは、血流をよくすることも重要だとよく言われますが、ポリフェノールは血流を良くする効果もあります。
血中に脂肪である悪玉コレステロールが増えると、血液はドロドロになって、流れが悪くなってしまいます。
すると、頭皮も血の巡りが悪くなり、血液によって運ばれる栄養も届きにくくなってしまい、栄養不足で健康な毛を育てることができません。
ポリフェノールはドロドロ血液の原因である悪玉コレステロールを分解し、血液をサラサラにしてくれます。
そして血流をよくすることによって、血管の拡張を促します。
血流がよくなると、頭皮に充分な栄養が行き渡り、既にある毛にも充分栄養がいき、毛が抜けにくくなるんですね。
そして、発毛前の毛乳頭細胞にも栄養がいきますから、発毛を促す環境をつくる役割も果たします。
ポリフェノールの効果時間は短い
頭皮に良い影響を与えるポリフェノールですが、実はその効果時間は摂取してから3時間程度とかなり短いです。
ポリフェノールは水に溶けやすい性質があるため、体内に摂取してから、効果が現れるまでの時間も短いです。
でも逆に言えば、「素早く効果が現れる」ということは「素早く消費されてしまう」ということです。
このために、ポリフェノールの恩恵はたったの3時間程度と短くなってしまうんですね。
ポリフェノールによる血流効果と抗酸化作用を継続的に受けるには、ごぼうを日に何度も摂取する必要があるようです。
ポリフェノールってヤツは、とんでもないな!
抗酸化作用で脱毛を抑えて、血流効果で育毛を手伝うなんて健気なやつだぜ、まったく。
「イヌリン」が育毛力を育てる!IGF-1を増やすごぼうの力
ごぼうには、ポリフェノールの他にも特徴的な成分が豊富に含まれています。それは食物繊維です。
ごぼうに含まれる食物繊維の中でも、水に溶けやすい性質を持つイヌリンには間接的にではありますが、発毛を促す力を秘めています。
それは、どんな力なんでしょうか。
IGF-1が毛乳頭細胞の育毛に関与している!
ところで皆さんは「IGF-1」というものをご存知でしょうか。これは、インスリン様成長因子-1というものです。なんのこっちゃ、と思われるかもしれませんね。
IGF-1は、血糖値を調整するインスリンと似た形をしています。このIGF-1は、成長因子の名の通り、細胞の成長を促したり、細胞の活動を活発にするのに重要な役割を果たす物質です。
IGF-1が多ければ細胞は活発に活動しますが、少なければ細胞活動が緩慢になり、細胞の働きも衰えます。
このIGF-1の働きは、全身に効果があるもので、もちろん頭皮の毛乳頭細胞にも影響を与えています。
IGF-1が少ないと、毛乳頭細胞も活動が阻害されてしまいます。その結果、毛乳頭細胞が弱り、脱毛へと繋がってしまうのです。
既に脱毛が始まっている頭皮に関しては、IGF-1を増加させることによって、それ以上の脱毛の抑制、ならびに育毛が期待できます。
イヌリンの刺激がIGF-1を増やす!?
名古屋Kクリニックが提唱する「IGF-1育毛」のメカニズムでは、IGF-1を増やす方法として、次の方法を述べています。
頭皮や胃腸の知覚神経を刺激すると、全身のGF-1が増加する。
この胃腸に対して知覚神経を刺激することは、わかりやすく言えば辛いものや消化しにくいものを食べたりするということです。
ここでイヌリンの出番です。イヌリンは、食物繊維です。食物繊維は消化しにくく、腸を刺激して整腸作用をもたらします。この腸への刺激が、IGF-1の増加に繋がるというわけです!
上記は医療法人社団名古屋KクリニックによるIGF-1の効果を表しています。
このようなメカニズムで、イヌリンなどで胃腸を刺激すれば、毛の一本一本を太くして、毛を長生きさせることが可能になるんですね。
イヌリンを摂取して、ぜひIGF-1を増やしたいところです。
OH!
イヌリンもスゴイヤツなんだな!
まさかイヌリンって食物繊維が、IGF-1を増やすのを支援して、毛乳頭細胞を活性化するのに役立つなんて思いもよらなかったぜ!
ナイスアシストだぜ、イヌリン!
焙煎で効果は1.5倍!食べるより楽なごぼう茶
さて、ここまでごぼうと発毛促進・脱毛予防の話について解説してきましたが、ごぼうをどのように摂取するかが問題です。
それが今回の主題、ごぼう茶に繋がるわけです。
ごぼう茶じゃなきゃだめなのか?
ごぼうの恩恵に与るために摂取する方法がごぼう茶でないとだめなのかと言われれば別にそうでもありません。
ただ、ごぼうを毎日コンスタントに摂取し続けるとなると、料理ではいずれ限界がくるでしょう。
豚汁に混ぜたり、サラダにしたりきんぴらにしたり、色々とレシピはありますが、毎日調理するのは大変ですし、何しろ飽きてしまいます。
そして、ごぼうによるポリフェノール効果は3時間程度と短いため、数時間おきにごぼうを摂取しなければなりません。
料理でごぼうを3時間おきに食べるのは、現実的に難しいですよね。
それにひきかえ、ごぼう茶なら毎日飲むお茶をごぼう茶にすげかえるだけでいいので、非常に楽です。
自分でごぼう茶を作るのは面倒ですが、ティーパックなども市販されているので、毎日料理するよりは楽でしょう。
加熱による効果アップはなんと1.5倍!
ごぼうを摂取するのにごぼう茶が向いている理由は、もちろん毎日摂取しやすい、というだけが理由ではありません。
ごぼうは、そのもの単体でももちろん抗酸化作用が得られますが、その抗酸化作用は、ごぼうを過熱することでより強く得られます。
平成21年度日本調理科学会大会の、株式会社あじかん、水大校、飯田女子短大、広大の共同発表では、次のように報告されています。
下の図は、日本調理科学会がこの実験結果を表にまとめたものです。
表からも、加熱したごぼうが他のどんな野菜よりも、効果が高いことがわかりますね。
栄養が水に溶けやすいからお茶が良い
さて加熱処理後に乾燥の上、焙煎したごぼうが一番抗酸化作用が高いということですが、そのまま食べれれば一番作用が高いのでしょう。でも正直、そのまま食べるのは辛いですよね。
ポリフェノールが水に溶けやすいのははじめにお伝えしたとおりですが、イヌリンは水溶性の食物繊維なので、実は水に溶けます。
つまり、ごぼう茶でお茶を飲んだとしても、ポリフェノールとイヌリンがお茶に溶けだすので、きちんと効果を得られるのです。
また、ごぼうを料理して食べると、ポリフェノールを意図せずして、減らしてしまっている可能性があります。
調理の際、アク抜きのために水にさらすと、水に溶けやすいポリフェノールは水に溶けてごぼうから抜けていってしまうんです。これではせっかくの育毛パワーが、台無しです。
ポリフェノールとイヌリンが水に溶けやすいという性質を考えると、お茶でごぼうを摂取することは理にかなったことなんですね。
ごぼう茶は根っこ、牛蒡子茶は種のお茶
一般的なごぼう茶は、ほとんどの場合、ごぼうの根っこ、つまり普段私達が食べている部分を焙煎して作ったものです。
もちろん、そのごぼう茶でポリフェノールの効果もイヌリンの効果も享受できるのですが、アルクチインだけは別です。
毛乳頭細胞を直接保護する効果があるとわかっているアルクチインは、ごぼうの種に含まれているポリフェノールです。
普通のごぼう茶では、摂取できません。しかし朗報があります。ちゃんとごぼうの種を使ったお茶もあります。
ごぼうの種は古来より、漢方薬として用いられていて、牛蒡子(ごぼうし)と呼ばれています。
香ばしい香りが高く口当たりの良いごぼう茶に比べて、牛蒡子は苦味が強く飲みづらいという欠点があります。普段のお茶代わりにするには少しつらいかもしれませんね。
もしもサポニンなどのポリフェノールの効果よりも、アルクチインの方がいいって方はごぼう茶の合間に、牛蒡子を試してみてくださいね。
なるほどな!
確かに料理で食べるよりも、ごぼう茶を飲んだ方が断然、楽だぜ。
ポリフェノールもイヌリンも水に溶けるっていうし、加熱で育毛効果倍増なら、ごぼう茶を飲まない理由がないな!
ごぼう茶は発毛・脱毛予防にダブルで有効!
いかがでしたでしょうか。
ごぼうにはポリフェノールの、抗酸化作用によって頭皮を守り、血流をスムーズにして、頭皮に栄養を行き渡らせる効果があります。
また、食物繊維であるイヌリンによって、毛乳頭細胞の成長因子であるIGF-1が増えるのを促進し、発毛を促します。
ごぼうは加熱焙煎することでその抗酸化作用がより高く得られるので、ごぼう茶という摂取方法は、いいとこ取りの良い方法です。
いくら良い作用があっても、ときどき飲むだけでは持続効果がありません。
ポリフェノールは数時間で効果が切れてしまいますから、頭皮に栄養を充分に与えるためにも、ごぼうを日に何度も摂取する必要があります。
こういった観点から、ごぼう茶は日常に取り入れ安く、継続しやすいので、脱毛予防と発毛促進に最適なお茶といえるのではないでしょうか。
ごぼう茶はなんてCOOLなんだ!ジャパニーズは毎日、飲んどけ!
ネコ舌なヤツはちゃんと、冷ましてから飲むんだぞ!
私の個人的な感想は
★★★☆☆
ごぼう茶の発毛効果の信憑性はコレくらいだな。
金欠だから飲み終わったごぼう茶のティーバッグを干して、
何度も利用しようかな!(泣)