最近、「湯シャン」が話題になっていますよね。湯シャンとは、シャンプー剤を使わずお湯だけで洗髪するというもので、髪や頭皮への負担の軽減や環境への配慮などを目的に、実践する人が増えています。
でも湯シャンをしたことがない人にとっては、お湯だけで髪や頭皮の汚れが落ちるのか、シャンプーの香りがしないと髪が臭くなるのではないか等々、疑問が次々湧いてきますよね。実際、湯シャンの効果を実感している人もいれば、合わない人もいるようです。
今回は、そんな湯シャンについて、どんなメリットがあるのか、湯シャンしない方が良いのはどんな人かなど、気になるポイントを掘り下げていきます。湯シャンを試す際の参考にしてください!
正しい湯シャンのやり方を知ろう!失敗しないためのコツも解説!
湯シャンの効果やデメリットなどを見ていく前に、まずは湯シャンとは何か、どんなやり方で洗うのかといった基本的なところからお話を始めたいと思います。
湯シャンとは?
湯シャンとは、「お湯」で「シャンプー」の略語で、文字通りシャンプー剤は使わず、お湯だけで洗髪するというものです。
『シャンプーをやめると、髪が増える』などの著書がある宇津木龍一医師が提唱したことや、大物芸能人も実践しているということから話題になった方法なんです。
市販のシャンプーは、頭がとても汚れているときに照準を合わせて、洗浄力や脱脂力が調整されています。なので、そのようなシャンプー剤を日常的に使うと、必要な皮脂まで洗い落としてしまいます。
でも、何においてもそうですが、後に詳しくお伝えするように、この湯シャンにも賛否両論あることも知っておきましょう。
湯シャンのやり方
では、実際の湯シャンとは、どんなふうにやるものなのでしょうか?具体的な湯シャンのやり方は、以下の通りです。
②33℃~34℃くらいのぬるま湯で、頭全体を指で軽くマッサージしながら洗い流す
③髪がきしむのが気になる人は酢リンス(洗面器1杯のぬるま湯にお酢かクエン酸小さじ半分を入れたものを、髪全体になじませる)をする
④タオルで押さえるように水分を拭き取る
⑤ドライヤーできちんと乾かす
これが湯シャンの手順ですが、とっても簡単ですよね。髪がキシキシするのが気にならなければ、酢リンスは省略してもかまいませんし、より短時間で済むようになります。
皮脂を落とすために、お湯の温度を高めにすべきという説もありますが、ここでは宇津木医師が提唱している湯温でご紹介しています。
湯シャンのコツ
私たちにとってはシャンプー剤を使うのが当たり前すぎて、「お湯だけで洗って本当に大丈夫なの?」と思ってしまいますよね。確かに、いくつかのコツを実践しないと、失敗してしまうこともあり得ます。
湯シャンの第一のコツは、お湯だけでも汚れが落としやすいように、シャンプー前にじゅうぶんなブラッシングをすることがとても大切です。
いろんな方向から万遍なく梳かして、汚れを浮かせましょう。もちろん、ブラシは毎回お掃除してください。
また、お湯でざっと髪を流すだけではなく、指の腹でしっかりと頭皮を落とすことを意識しながら洗いましょう。そうすることで、お湯だけでも汚れが落とせるようになります。
洗い方にコツは必要なようだが、湯シャン自体はとっても簡単なんだな!事前にブラシでよ~く梳かすのがポイントだ。梳かす髪があればの話だがな!ハッハッハ!
湯シャンの効果とは?気になる臭いやべたつきは実際どうなの?
これまでずっとシャンプーを使ってきた人にとっては、シャンプーを使わない洗髪法には不安はあるものの、効果があるならやってみたいという人もきっといますよね。ここでは、湯シャンの効果や、実践している人の声をまとめてみました。
湯シャンの効果とは?
湯シャンをすることで得られる効果には、以下のようなものがあります。
- 髪のボリュームアップ
- 抜け毛の減少
- 白髪の減少
- 頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌の改善
- 頭皮湿疹やアトピーなど皮膚炎の改善
- シャンプー代の節約
これらは、シャンプーをやめることで皮脂を落としすぎることがなくなり、頭皮環境や皮脂分泌が正常になって、髪の成長が促されるために表れる効果だと言われています。
花王ヘアケア研究所によると、頭皮皮脂の除去率は下記のグラフの通りです。一般的なシャンプーに比べ、お湯は皮脂を残して髪を洗うことができるのです。
臭わないの?ベタつかないの?
シャンプーを使わないとなると、最も気になるのはやはり臭いやべたつきは大丈夫なのかという点ですよね。
実際のところ、湯シャン開始当初は臭いやベタつきが気になったという人は多いんです。
それは、これまでシャンプーを長年使ってきたために、その強い洗浄力に対抗すべく皮脂分泌が活発になっているので、急にお湯だけのシャンプーにすると、多く分泌された皮脂が落としきれないからなのです。
続ければ気にならなくなる?
しかし、湯シャンを続けていけば、次第に臭いやベタつきは気にならなくなっていくケースが多いようです。
頭皮のベタ付きは次第に治まってきます。
間もないころは髪の毛のごわつきがきになるかもしれませんが、それはシャンプーを使用した際の傷んだごわつきです。
抜け変わると健康でごわつきのない髪になります。
湯シャンの効果は、開始して半年後くらいから出始めるケースが多いと言われています。半年~何年も続ければ、臭いやベタつきもなく、サラサラな髪になると言われています。
挫折しないための工夫
とはいえ、「半年もニオイやベタつきが続くなんて困る…」と感じる人も多いのではないでしょうか。1回湯シャンをしてみて、においやベタつきに辟易して辞めてしまいたくなる人も多いことでしょう。
続けたら効果が出るかもしれないのに、においやベタつきが気になるからやめざるを得ないのはちょっともったいないかもしれませんよね。そこで、挫折しないためのちょっとしたコツをご紹介しておきます。
- シャンプーブラシを使う
- 急に湯シャンだけにしない
頭皮の毛穴から汚れを押し出すように、指の腹を使ってしっかり洗うことが大切ですが、慣れないうちはなかなか難しいものです。
そんな時は、シャンプーブラシを使うと簡単に汚れを落とせます。あまり力を入れすぎると頭皮を傷つけるおそれがあるので、やさしく梳かすように洗ってください。
また、急に湯シャンだけにしてしまわず、まずは週に1回だけとか、低刺激のアミノ酸系シャンプーや石鹸シャンプーに替えてみるなど、様子を見ながら徐々に進めていくと良いでしょう。
※※アミノ酸系シャンプーと石鹸シャンプーについて。詳しくはこちら
ただ、始めたてはやっぱり臭いやベタつきが出るものなんだな。効果が出るまでに半年くらいかかるということだが、続けられる人には限りがありそうだな…。
シャンプー剤を使う日も織り交ぜながらやってみると、続けやすそうだぜ!
人によっては湯シャンが抜け毛の原因に!?合わないタイプとは?
湯シャンの方法や効果についてお話してきましたが、湯シャンには反対派もいます。また、湯シャンを推進する人たちも、合わない人や中止したほうが良い場合もあることを認めています。
ここでは、湯シャンが逆効果になる場合もあるということをお話します。
湯シャン反対派の意見
実は、専門家の間でも、湯シャンに反対意見を持つ方々も少なくありません。
このように、シャンプー剤を使わなければ汚れや皮脂を落としきることができず、皮脂が毛穴につまるなどして頭皮環境が悪くなる恐れがあるという考え方もあるのです。頭皮環境が悪くなれば、当然抜け毛や薄毛にもつながります。
乾燥肌の人なら問題ないのですが、元々皮脂が多めの人には湯シャンは合わないどころか、逆に薄毛の原因にさえなってしまうのです。
湯シャンをしない方がよい人とは?
頭皮の皮脂が多い人以外にも、湯シャンをしない方がいいタイプの人がいます。
- ワックスなどの整髪料を多めに使っている人
- くせ毛の人
- かゆみや赤み、フケなどの症状がある人
これらに該当する人は、湯シャンが合わない可能性が高いです。当てはまらなくても、湯シャンをしてみて、かゆみや赤みなどが出たらすぐに中断してください。
※※フケにお悩みの方はこちらの記事で解決しましょう!
シャンプーは正しく選ぼう!
湯シャンが合わない人でも、刺激が強すぎるシャンプーが良くないことには変わりありません。
なので、薄毛が心配なのであれば、湯シャンまではいかなくとも、低刺激のシャンプーに替えてみることをオススメします。
また、シャンプーのやり方も大切です。シャンプー剤を少な目にすることや、頭皮ではなく髪だけにつけるようにして洗髪することで、シャンプー剤の刺激から頭皮や大切な髪を守ることができます。
自分の頭皮が油っぽいのか、それとも乾燥しているのか、しっかり見極めてから試すべきだな。それから、やってみて合わないと思ったらきっぱりと中断するのも大事なことだぜ!
乾燥肌なら湯シャンもアリ!合わない人はシャンプー剤を使おう!
お湯だけで頭を洗うという、シャンプーがすっかり当たり前になっている私たちには、ちょっと衝撃的な方法である「湯シャン」。実際に効果を感じていて何年も続けている人もいれば、強硬に反対意見を主張する人もいます。
シャンプー剤に頭皮を落とす効果があるのは間違いないですから、乾燥肌の方には湯シャンを試してみる価値はあります。でも、合わない人は無理して続けず、低刺激のシャンプー剤を使うようにしましょう。
いずれにしても、実際にやってみないことには合うかどうか分かりませんから、興味のある方は休日の前夜などに、お試し感覚でやってみてはいかがでしょうか?
賛否両論あるが、ワックスを使わない日だけ湯シャンにするとか、シャンプー剤をマイルドなものにするとか、様子を見ながら自分のペースですすめていくと良さそうだぜ!