『グレープフルーツ』と聞いてあなたは何を想像するでしょうか。あなたが男性なら『育毛・発毛』というところでしょうか。
だんだんと薄毛が気になるようになって、もしかしたら結婚にも影響が…などと悩んでいるのなら、なおさらです。当然ネットなどでいろいろと調べていることとは思います。
ここでは『グレープフルーツ』を含む柑橘類に含まれる成分と、『育毛・発毛』の関係について調査し、髪の生成・育毛効果・5αリダクターゼを抑える効果などについてまとめました。
あまり聞き慣れない成分の実験報告についても紹介しています。少しでも参考になれれば、うれしい限りです。
グレープフルーツには「薄毛防止効果」成分が含まれている!
育毛剤やサプリメント・シャンプーの成分で、育毛・発毛の効果を医学的に認められているものには、五つの成分があります。
それは、『フィナステリド』・『ミノキシジル』・『デュタステリド』・『キャピキシル』・『ノコギリヤシ』というものです。
しかし、ネットで調べていくと、これ以外の成分でも育毛・発毛の効果があるとのコメントがいろいろと出てきます。
この内、グレープフルーツなどの柑橘類の成分で「薄毛防止効果」があるとコメントされている成分が、以下のとおりたくさんあります。
- タンパク質
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンE
- 亜鉛
- ヘスペリジン
- リモネン
- クエン酸
- ヒドロキシプロリン
- リジン
柑橘類の育毛・発毛に効果があると言われる成分はここがスゴイ!
『タンパク質』は、そのものずばり髪を形作る成分となりますので、育毛・発毛にはなくてはならない存在です。
『ビタミン』類は、血液の循環の促進や、頭皮の新陳代謝を活性化し、髪の毛の生える土台を維持したりして、髪の強い味方となっています。
『亜鉛』は、必須ミネラルのひとつで、育毛・発毛にも重要な役割を果たしているものですが、特に柑橘類に多く含まれてはいません。
『ヘスペリジン』・『リモネン』・『クエン酸』は柑橘類特有な成分ですが、その摂取には過剰摂取の弊害も考慮しながら、充分な注意をすることが必要です。
『ヒドロキシプロリン』・『リジン』の二つはあまり聞きなれない成分ですが、これも育毛・発毛の効果と関連して、『柑橘果皮エキス』の中に確認された物質です。
どの成分を取ってみても、柑橘類に含まれる量に違いはあるものの、いずれも育毛・発毛に効果があるとされており、もっと詳しく見ていきたいと思います。
タンパク質、ビタミン、亜鉛、ヘスペリジン、リモネン、クエン酸、ヒドロキシプロリン、リジンが育毛・発毛に効果があるって言うのか?
柑橘類にはそんなにたくさん髪に良い成分が入ってたのか!聞いたこともないヤツもあるから、もっと詳しく教えてくれ!
ビタミンでタンパク質が多く取り込まれて髪が育つ!
『タンパク質』は、炭水化物や脂質と並ぶ三大栄養素のひとつで、身体の構成要素として重要な存在です。髪の99%はタンパク質で、薄毛が気になっている人には、かなり大切な栄養素なのです。
『タンパク質』は、肉・魚・卵・大豆・乳製品に数十から数%レベルで含まれており、通常の食生活をしていれば簡単に取る事ができます。
柑橘類に含まれる『ビタミン』は、育毛・発毛成分として、『タンパク質』が髪になるのを助けていて、大体、次のような育毛・発毛効果があると考えられています。
ビタミン | 育毛・発毛効果 | 果肉100g内含有量 |
---|---|---|
ビタミンA (相当量) |
新陳代謝活性化 頭皮乾燥予防 |
84μg以下 |
ビタミンB群 | 皮脂過剰分泌抑制 細胞分裂活性化 タンパク質吸収促進 頭皮健康維持・修復 |
B2:0.02~0.04mg B6:0.043~0.08mg B9:10~30μg |
ビタミンC | タンパク質分解吸収促進 頭皮環境正常化 |
32~53.2mg |
ビタミンE | 血行促進 頭皮・髪の老化防止 髪の成長促進 |
0.4mg以下 |
表の含有量は、グレープフルーツ・オレンジ・レモン・温州みかんのものです。グレープフルーツに限って言うと、『ビタミンA』は果肉の赤いものに極僅か含まれるだけで、『ビタミンE』は含まれていません。
なんだ、なんだ!グレープフルーツにはビタミンAやEは少ないのか!
ビタミンが、タンパク質が髪になるのを助けているのはわかったよ!じゃあ、他の成分はどうなんだか、早く教えてくれ!
亜鉛は髪の成長には絶対必要!5αリダクターゼも抑える!
『亜鉛』は、必須ミネラルのひとつで、脱毛を抑える効果があるため、特に男性型脱毛症の男性にとっては、無くてはならない存在です。
この脱毛は、5αリダクターゼと言う酵素が、テストステロンと言う男性ホルモンと結合し、毛母細胞の活性を低下させるジヒドロテストステロン(DHT)を代謝することによって、引き起こされます。
薄毛の原因のDHTは、5αリダクターゼによって生み出される訳ですが、『亜鉛』にはこの5αリダクターゼの悪さを押さえ込む力があるのです。
『亜鉛』は貝類・レバー・牛肉などに多く含まれますが、グレープフルーツなどの柑橘類でも、随分少なくはなりますが、それなりに含まれています。食べ物100g中に含まれる『亜鉛』の量は以下のとおりです。
食べ物 | 100g中の 亜鉛含有量 |
---|---|
カキ | 7mg |
レバー | 6mg |
牛肉 | 4mg |
小麦 | 4mg |
温州みかん | 0.1mg |
グレープフルーツ | 0.07mg |
オレンジ | 0.07mg |
レモン | 0.06mg |
亜鉛が足りないとタンパク質が髪に育たない?!
『亜鉛』は、5αリダクターゼの悪さを押さえて、タンパク質が髪へと育っている流れを助けている訳ですが、身体の中で作り出せないため、食べ物などによって外部から取り入れる必要があります。
男性の場合、一日で12~15mgの『亜鉛』が必要とされていますが、しっかりとした食事をしなければ、不足気味となります。カップラーメンや外食だけの食事では、充分な『亜鉛』は取れない心配があります。
また、せっかく必要量の『亜鉛』を取れたとしても、仕事などのストレスがあったり、お酒を飲んだり、仕事・スポーツで疲労があると、『亜鉛』は消費されて減っていきます。
『亜鉛』が不足すると、抜け毛が増えるばかりでなく、髪の毛そのものが細くなったり、髪の成長がうまくいかなかったり、白髪が増えるなど、良い事はありません。
5αリダクターゼってヤツが髪に悪いっていうのは聞いていたが、亜鉛がそいつの悪さをやっつけてくれるとは愉快だな!
グレープフルーツやオレンジにも一応入ってるのか。もう少し食べ物に気をつけて、亜鉛不足にならないようにしないとな!
柑橘類には他にも「薄毛防止効果」成分がイッパイある!
これまで見てきた柑橘類の育毛・発毛成分は一般的に知られているものです。これ以外にも、柑橘類特有の成分で育毛・発毛成分はあります。
『ヘスペリジン』・『リモネン』・『クエン酸』がそうですが、果物毎の明確な含有量ははっきりしていません。
ヘスペリジンはミノキシジルと効果が似ている!
『ヘスペリジン』は『ビタミンP』とも呼ばれるフラボノイドで、ポリフェノール或いはビタミン様物質の一部です。
株式会社アルトポンテによると、ヘスペリジンは下記のような作用があります。
毛細血管を強化するという生理作用があり、育毛・発毛の効果を医学的に認められている血管拡張薬としての『ミノキシジル』に似ています。
『ヘスペリジン』は、血管に作用し、育毛・発毛の効果が期待されるのです。柑橘類の果皮や薄皮に多く含まれていますので、普通に果実を食べただけでは、その成分の摂取量は僅かです。薄皮を食べるには、果実と一緒にジュースにするのが簡単です。
漢方薬の原料『陳皮』は、『七味唐辛子』の副原料として使われ、マンダリンオレンジや温州みかんの成熟した果皮からできています。日常的に『ヘスペリジン』を摂取するには、この『七味唐辛子』を用いる、『うどん』・『そば』・『牛丼』などを食すのも良い方法です。
『ヘスペリジン』には、血管への作用及び育毛・発毛の効果があるとコメントされている『ビタミンC』と関連して、血流改善効果もあると言われています。
リモネンにはリラックス効果があり育毛・発毛効果を高める!
『リモネン』は、柑橘類の果皮に含まれる単環式モノテルペンで、『d-リモネン』・『l-リモネン』・『ジペンテン』の3種類があります。柑橘類の香りの元になっている主な物質で、『d-リモネン』が特に強いレモン臭を発しているのです。
『リモネン』には、育毛促進と脱毛予防の他、リラックス・覚醒・癌予防と抑制・ダイエット・食欲増進などの効果が期待されています。
リラックス効果は、ストレスで薄毛となってきている人にとっては、育毛・発毛の効果と合わせて強い味方となってくれることでしょう。
クエン酸は亜鉛の運び屋!亜鉛の毛髪成長効果を助ける!
『クエン酸』は、グレープフルーツやレモンなどの柑橘類に多く含まれる、有機化合物のヒドロキシ酸の一種です。柑橘類がすっぱいと感じるのはこの成分によるものです。
『クエン酸』の効果としては、疲労回復が一般的ですが、血流改善・ミネラルの吸収促進・美肌効果・痛風予防などの効果も備えています。
ミネラルの吸収促進は『キレート結合』といって、必須ミネラルを結合して、体内に取り込みやすくしているものです。つまり、育毛・発毛効果のある『亜鉛』の運び屋として機能し、毛髪成長の大きな助けとなっているのです。
また、この『キレート結合』はビタミンCを一緒に取れば、より効果をあげることができます。更に、ビタミンB6を一緒に取れば、『クエン酸』の働きはより活発になります。
ヘスペリジン・リモネン・クエン酸っていう柑橘類特有の成分はすごいじゃないか!
育毛剤の成分みたいな効果もあるようだし、こりゃ、ちゃんと食べなきゃならないな!まだ、他にも髪にいいやつがあるんだろうな。
プロリンはビタミンCの助けで髪の毛を支える地肌を強くする!
グレープフルーツなどの柑橘類には、まだまだ育毛・発毛効果のある成分が見つかっています。『ヒドロキシプロリン』と『リジン』のふたつです。
つまり、『ビタミンC』の多い柑橘類には切っても切れない存在です。コラーゲンというとお肌に良いというのが定番ですが、これが毛髪を支える地肌にも良い効果を示すのです。
この『ヒドロキシプロリン』の元となる『プロリン』は、グレープフルーツなどの柑橘類の実を包んでいる袋に含まれています。このため、これを取るには、実だけでなく、袋ごと食べる必要があるのです。
リジンはタンパク質・クエン酸と関係して育毛・発毛効果がある!
『リジン』は、タンパク質を構成する必須アミノ酸で、クエン酸回路というものにも関係して、エネルギーの生成を行なっています。
一般的には肉・魚・豆などに多く含まれていることが知られています。育毛・発毛の効果があるとコメントされている『タンパク質』・『クエン酸』と関係があり、同様な効果が期待できます。
『リジン』も『プロリン』同様に、グレープフルーツなどの柑橘類の、実を包んでいる袋に含まれているため、袋ごと実を食べる必要があります。
ヒドロキシプロリンとリジンは毛乳頭細胞を1.5倍にする!
ネットには、『ヒドロキシプロリン』と『リジン』が、柑橘果皮エキス由来のウサギの髭培養毛乳頭細胞増殖促進物質であるとコメントされているものがあります。これは、ミヤウチ柑橘研究所というところで、『d-リモネン』の研究から派生したものです。
この内容は、1996年に石川県金沢市で行なわれた第116回日本薬学会において、北里研究所の小宮山寛樹医学博士他5名とミヤウチ柑橘研究所の宮内ユタカ氏によって「育毛剤として」という題名で発表されものです。
『ヒドロキシプロリン』と『リジン』がPCs(培養毛乳頭細胞)を1.5倍にも増殖させたことを言っているのです。
柑橘類の実を包んでいる袋は、何とかそのまま食べられますが、果皮となるとなかなか大変です。果皮の食べ方としては、ジュースにする一般的な方法の他、『ピール』と言って果皮を千切りして、砂糖などで甘くするものがあります。
ヒドロキシプロリンで髪の毛を支える地肌が強くなって、リジンも髪に良いってことだな!
ヒドロキシプロリンとリジンを取るには、袋ごと実を食べると良いってことか!それに皮にも入っているようだから、ピールってやつを試してみてもいいな!
グレープフルーツなどの柑橘類は薄毛防止効果がある!
グレープフルーツなどの柑橘類に含まれる、育毛・発毛に効果があるとコメントされている成分について、気になるものを見てきました。その結果、少なからずこれらの成分には、薄毛を防止する効果があるのではないかと期待できる面が見受けられました。
柑橘類の育毛・発毛効果があるとされる成分をまとめると、次のようになります。
成分 | 育毛・発毛効果 |
---|---|
タンパク質 | 髪の毛の主要成分 |
ビタミン | タンパク質を補助 |
亜鉛 | 5αリダクターゼの抑制 |
ヘスペリジン | ミノキシジルに似ている |
リモネン | 5αリダクターゼの抑制 |
クエン酸 | 亜鉛の毛髪成長効果を補助 |
ヒドロキシプロリン | 毛乳頭細胞の増加 |
リジン | 毛乳頭細胞の増加 |
薄毛防止に効くといわれる成分は、食事・サプリメントなどの口からの栄養として取る他に、育毛剤のように直接「患部」に塗るなどして使う方法もあります。
ネットではグレープフルーツの育毛剤を自前で作るというものもありますし、シャンプーなどにしても良いでしょう。ネットの情報を見ながら、いろいろと試してみてください。
私の個人的な感想だと
★★★★☆
グレープフルーツがハゲ防止に良いという信用度はこれくらいだな!
・・・さて、グレープフルーツを今から買ってこようかな。