【育毛剤のミカタ】ハゲリーマン
髪に関するコラム記事

育毛剤はNG!?ドーピング検査と育毛成分のビミョーな関係

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育毛剤を使っていたスポーツ選手が、ドーピング検査に引っかかったというニュースをご存知ですか?

実はドーピング検査で問題となる成分は非常に多く、市販の風邪薬でも引っかかる可能性があります。それにしても育毛剤は盲点ですよね。うっかりミスなら選手にはちょっと気の毒な話です。

でもよく調べてみると、そうとも言えないということがわかってきました。それにはある有名な育毛剤の成分が関わっています。

実際にあったドーピング違反から、育毛剤とドーピング検査のちょっと微妙な関係について調べてみました。スポーツ選手にとっての育毛剤の使用は、少々意味が違う場合もあるようです。

えっ!ドーピング検査に引っかかったのは育毛剤のせい!?

時折ニュースになるスポーツ選手のドーピング検査。でも報道を見るだけでは詳細はわかりません。実はドーピング違反には「うっかりミス」によるものもかなり多いんだとか。

特にこれからご紹介するような育毛剤が原因となったケースでは、故意の利用ではなかった可能性もあります。

リック・ガトームソン投手はフィナステリドで違反

2007年ソフトバンクのリック・ガトームソン投手の薬物検出は、日本球界初ということで憶えている方も多いでしょう。

2007年08月11日、当時ソフトバンクホークスの投手であったガトームソン選手が薬物処分で、20日間の出場停止処分を受けました。

日本のプロ野球では2006年からドーピング検査が行われましたが、ドーピング検査で処分されたのはガトームソン選手が第一号。

しかも、その原因が発毛剤だったという事もあり、当時は日刊スポーツの一面を飾るなど話題になりました。

原因はフィナステリドでした。これは病院で処方される育毛剤の成分として有名ですよね。

ガトームソン投手は以前からAGA治療薬の服用を球団側に届け出ていたとも言われており、対応を怠ったソフトバンクも750万円の制裁金を支払うことになりました。

年度、選手名 検出物質 利用されたらしい薬品名
2007年、リック・ガトームソン投手 フィナステリド プロペシア、プロスカー

山中亮平は口ひげの育毛でドーピング検査に失敗!?

2011年にはラグビーワールドカップ日本代表の山中亮平がドーピング検査に引っかかってしまいます。今度の薬剤はフィナステリドではなく、メチルテストステロンです。

これは、彼が口ひげの発毛促進に利用していたと言うミクロゲンパスタに含まれていたもの。ミクロゲンパスタは顔や体の体毛を濃くする目的で使われる男性ホルモン製剤で、男性ホルモンを阻害するフィナステリドとはちょうど真逆の作用があります。

このように何気なく使われる市販の外用薬(塗り薬)でも陽性反応が出てしまうので、スポーツ選手は気が抜けません。

年度、選手名 検出物質 利用されたらしい薬品名
2011年、山中亮平 メチルテストステロン ミクロゲンパスタ

またも口ひげ?韓国代表FWカン・スイルの例とは

2015年には韓国のサッカー選手カン・スイルが薬物利用で代表を降りることに。この時検出されたのもメチルテストステロンでした。カン・スイル選手は、プレゼントでもらった口ひげ用の発毛剤(塗り薬)が原因だと言っています。

年度、選手名 検出物質 利用されたらしい薬品名
2015年、カン・スイル メチルテストステロン
育毛剤で陽性反応が出たら、スポーツ選手はAGA治療はバラされるし出場停止はくらうしで、まさに踏んだり蹴ったりだな!

俺だったらブチ切れてるぞ。ドーピング検査ってちょっと厳しすぎやしないか?

スポーツ選手の悩みの種!ドーピング検査って一体何なの?

ドーピング検査と聞いても、一般には「薬剤が検出されたらアウトになるやつ」程度の認識ですよね。そしてよく知らないまま「ドーピング違反は認識不足」なんて言ってる訳ですが、育毛剤でもアウトになると聞けば、何だか身につまされます。

当事者のスポーツ選手もうっかり引っかかることのあるドーピング検査について、ここで一度簡単にご説明しておきましょう。

ドーピング検査は同性の検査官つきっきりで!?

「市販の育毛剤でも引っかかるなんてやりすぎじゃない?」と思われるかもしれませんが、スポーツの世界からドーピング(不正行為)を排除しようとする当局の厳しさたるや相当なもの。

ドーピング検査の検体はアスリートの尿ですが、この採取現場にまで同性の担当官(DCO)がつきっきりで監視するという徹底ぶりです。

採取された尿はAサンプルとBサンプルの2つのボトルに分けられ、それぞれしっかりと封印されます。そしてAから薬物が検出されたら、次にBを確かめるといった順番で検査は行われます。

ドーピング検査はスポーツの公平を確保する

これほどの徹底ぶりには、それなりの訳があります。ドーピング検査のそもそもの起源は、19世紀の選手死亡事故にまで遡ることができます。

1886年に自転車競技にて、興奮剤使用による死亡事故が発生。

1960年のローマオリンピックにて、自転車競技選手が興奮剤を使用し事故死。

1968年にドーピング検査が行われるようになりました。

薬剤使用がはびこれば、選手は常に危険や死と隣り合わせということになってしまうでしょう。アスリートが正々堂々のびのびと競技できるためには、スポーツの世界に不正を介入させないようにするしかありません。

アンチドーピングに違反するとどうなる?

このように厳しいドーピング検査ですが、やはり罰則を伴わなければ意味がありませんよね。違反の責任は基本的に選手1人が背負いますが、適切なアドバイスをしなかったという理由で、所属団体がスポンサーから訴えられる場合もあります。

■アンチドーピング(※)違反すると?
・競技成績は無効になる
・資格停止になる(期間は違反内容や違反回数による)
・所属団体やスポーツドクターに損害賠償責任が生じる場合も

(※)ドーピング=不正行為、アンチドーピング=ドーピング反対活動、不正行為をしたことは正確には「アンチドーピング違反」になる。

なお冒頭のリック・ガトームソン投手の記事でちょっと触れましたが、スポーツ選手も届けを出していれば、AGA始め病気や怪我の治療薬の使用について例外が認められます。

その際に必要となるのが、TUE(治療使用特例)申請です。リック・ガトームソン投手のケースでも、球団側が適切なアドバイスをしてTUE申請を出していれば、記事のようなことにはならなかったはずです。

そうだったのか。ドーピング検査は、スポーツ界やスポーツ選手を守るためにも厳しくなきゃいけないんだな。

育毛剤使用も事前にTUE申請を出してさえいれば違反にならなかったんだから、選手も周囲もドーピングについて無知じゃ話にならんぞ!

これが原因!ドーピング検査で問題となる育毛成分とは?

ドーピング監視は、ドーピング剤と呼ばれる対象薬物の認定から始まります。育毛剤を使っているだけで陽性反応が出てしまうのも、育毛剤に含まれる成分が、このドーピング剤のリストに入っていたからに他なりません。

そして毎年1月1日に更新リストを発表しているのが、世界アンチドーピング機関です。

【世界アンチドーピング機関=WADA】
1999年「スポーツにおけるドーピングに関する世界会議」で採択された「ローザンヌ宣言」に基づき設立された。WADAによるドーピング検査の統一基準は、WADA Codeとして正式採用されている。

WADAの禁止薬リストは毎年更新される

世界アンチドーピング機関は、筋肉増強剤だけでも数十種類以上に渡るドーピング剤のリストを、毎年1回以上更新し続けています。

薬物は以下の3種類に分類されており、アスリート達は育毛剤だけでなく、市販の風邪薬や胃腸薬、ビタミン剤やサプリメントにも気を配り、しかも常に最新のデータをチェックしなくてはなりません。

  • 常に禁止されている物質
  • 競技会の時だけ禁止される物質
  • 特定の競技において禁止されている物質

育毛剤のどの成分がNGなのか?

先にご紹介したドーピング違反の例では以下のような薬剤が使われ、2種類の成分が禁止薬として検出されました。

  • プロペシアもしくはプロスカー → フィナステリド
  • ミクロゲンパスタなどの育毛剤 → メチルテストステロン

この2種類の薬剤は、禁止薬のリストではそれぞれこのように分類されています。

薬剤成分 禁止レベル 分類
フィナステリド 常に禁止されている物質 隠蔽薬
メチルテストステロン 常に禁止されている物質 蛋白同化薬(※)

(※)蛋白同化薬は、筋肉増強剤=アナボリックステロイドのこと

メチルテストステロンは筋肉増強剤

メチルテストステロンはその名の通り、体内で男性ホルモンとして働いて筋肉を増強する作用があります。

口ひげを生やす為にミクロゲンパスタを使っていても筋肉が増えることはありませんが、それでも筋肉増強剤を常用している人と同じ物質が尿から検出されてしまいます。

先のスポーツ選手達の例においても、検出結果を見るだけでは以下のどちらが真実なのか、断定は難しいでしょう。

  • 選手の不注意によるもの
  • ドーピングを誤魔化した結果

ではフィナステリドの方は、どのような理由で禁止薬にリストアップされていたのでしょうか?

WADAが発表するドーピング剤のリストは要チェックだ!毎年最低1回は更新するから古いデータじゃ役にたたないぞ。

フィナステリドとメチルテストステロンは、どっちも身近な育毛剤成分だ。スーパーヒーローにドーピング検査なんてないんだから、俺も使ってりゃよかったな・・・

育毛目的じゃない?ドーピング対策としてのフィナステリド

フィナステリドがドーピング剤としてリストに入っている理由は、メチルテストステロンとはちょっと違います。フィナステリドは「隠蔽薬」として分類されているからです。

フィナステリドがドーピング剤リストに入った理由

リック・ガトームソン投手から検出されたフィナステリドが、初めてドーピングの禁止薬としてリストアップされたのは2005年のこと。

しかし筋肉増強剤や興奮剤と一緒にリストアップされていても、フィナステリドにそのような作用は一切ないのです。

フィナステリドには長期間の利用で脂肪がつきやすくなったり髭が薄くなるなど、副作用として女性化作用のあることが知られており、むしろスポーツ選手向けではありません。

実はフィナステリドは、アナボリックステロイド(筋肉増強剤)の検出を防ぐ働きをするのです。

■アナボリックステロイドとは?
体内で男性ホルモン様の働きをする薬物で、著しい筋肉増強作用がある。東西冷戦中、オリンピックに向けて組織的ドーピングが盛んだった当時アメリカによって開発された。現在ドーピング剤として数十種類以上がリストアップされている。

もしも検査前にプロペシアを服用すれば、筋肉増強剤の常用を誤魔化すことも可能です。だからWADAは、フィナステリドを隠蔽薬としてリストアップしたんですね。

フィナステリドがドーピング剤リストから外された理由

ところがその後分析技術が向上したため、フィナステリドを使っていても間違いなく筋肉増強剤を検出することができるようになりました。

そこでフィナステリドは隠蔽薬ではなくなり、2009年にドーピング剤のリストから除外されることになったのです。フィナステリドがリスト入りしていたのは、結局のところたったの5年間に過ぎません。
■フィナステリドがドーピング薬物リストに入っていた期間
・2005年にリスト入り
・2009年にリストから除外される

2007年ソフトバンクのリック・ガトームソン投手が出場停止をくらったのは、この僅かな期間の出来事だったんですね。

常備薬がドーピングの言い訳に使われる可能性

このように、現在フィナステリドの使用は全く問題がなくなりました。

一方でメチルテストステロンは成分そのものが筋肉増強剤ですから、これが今後リストから外されることはまず考えられません。

今になって口ひげの育毛剤をうっかり使ってしまうのはスポーツ選手としては認識不足ですし、場合によってはアナボリックステロイド常用の言い訳と取られても仕方のないところもあるのです。
フィナステリドは2009年にはドーピング剤のリストから外されたから、その間に育毛剤の使用で引っかかった選手達は気の毒だったな。

筋肉増強剤を誤魔化してた可能性もなきにしもあらずだが、真実はスーパーヒーローにも分からない藪の中だ。

どの成分ならOKなの?スポーツ選手達の育毛事情

口ひげは別として、毛髪の育毛はスポーツ選手だってやりたくなるのは当然ですよね。特に野球選手は常にキャップをかぶっているので、薄毛になりやすいとも言われています。

薄毛が気になるスポーツ選手が、ドーピング検査のことを気にせず安心して使える育毛剤にはどんなものがあるんでしょうか?

ドーピングに引っかからない育毛剤

フィナステリド含有の育毛剤プロペシアやプロスカーは、現在はドーピングリストから除外されているので利用OKです。

また以下の成分を含む育毛剤の利用も全く問題ありません。スポーツ選手は自由に育毛剤を利用できます。

ドーピングに引っかかる育毛剤はミクロゲンパスタ

AGA対策の育毛剤ではありませんが、ドーピング検査でひっかかるとしたら、口ひげや体毛の育毛に使われるミクロゲンパスタただ一つきり。

禁止薬が含まれる製品が多数あれば間違えるかもしれませんが、これなら育毛剤に関するうっかりミスはまず考えられませんよね。

どうしても利用したい場合はTUE申請を出すという手もありますが、口ひげの育毛という理由が認められるどうかは何とも言えないところです。

アナボリックステロイドの薄毛作用

しかしどれだけ厳格に取り締まっても、アナボリックステロイドを中心とした薬剤の利用を根絶することは難しいと言われています。

しかしドーピング云々以前に、筋肉増強剤には以下のような副作用があることの方が問題です。アナボリックステロイドの長期間に渡る常用は数々の健康被害をもたらし、大変危険だと言われています。

  • AGAの悪化
  • ニキビが増える
  • 用量依存性がある
  • コレステロール値上昇
  • 前立腺肥大
  • 高血圧

そこでアナボリックステロイドの常用者は、薄毛始めこのような数々の副作用を抑えるために、フィナステリド含有のプロペシアを服用することがあります。

そう考えると、フィナステリドがリスト入りしていた時期にドーピング検査に引っかかったスポーツ選手の中には、AGA治療中の人だけでなく、やっぱり筋肉増強剤の利用者も混じっていたのかもしれません。

批判もありますが、スポーツ選手の身体のことを考えても、ドーピング検査にはやはり「抜きうち」も必要ですね。アナボリックステロイドとプロペシアを長期間服用するなんて、どう考えても身体にはよくありません。

今はどんな種類の育毛剤を使っていても、ドーピング検査で陽性反応が出る心配はないぞ。スポーツ選手はどんどん育毛に励め!

但しヒゲの育毛剤はNGだから気をつけろ!今ドーピングで引っかかる育毛剤といったらこれだけだから、もううっかりミスは言い訳にならんぞ。

現在のドーピング検査ではスポーツ選手も育毛剤が使えます

ドーピング検査は非常に厳しいもので、ビタミン剤やサプリメントでも陽性反応が出る可能性があります。

スポーツ選手が検査にうっかり引っかからないためには、薬剤師やスポーツドクターといった専門家の正確なアドバイスが欠かせません。

しかし育毛剤に関して言えば、現在どの成分もドーピング検査に抵触する心配はありません。唯一引っかかるのは、ヒゲや体毛の発毛促進に使われる外用薬だけです。頭髪の育毛については、どんな薬剤を利用しても大丈夫です。

アスリートは風邪をひいただけでも薬を注意しなければならないし、格好いい世界だが色々大変なんだな。

ひっかかる成分もよく変更になるし、本人もスタッフも注意が必要だな!

でも、現在の育毛剤はドーピング検査にひっかかることはないみたいだし、アスリートもどんどん育毛剤が使えるぞ!

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